夜中、夕立のちキス

 どうも二人とも我慢できない体質らしい。ご飯食べて、公園に行って、二人で座っていろいろ話してたら徐々に距離が縮まって…。マリのほうから軽くキスしてきた。一度したらもう止まらないってわかっててしたんだと思う。実際止まらなかった。雨が降ってきて、止んで、また降って…。大粒の雨が降ったり止んだりを繰り返す中で、キスをやめない二人がおかしくて少しドキドキした。いつもと違う興奮。雨と風で冷える身体を寄せ合って暖め合い、唇だけが妙に温かい感覚。若いなぁって思った。
 恋愛年齢が若すぎる俺にとっては、大人な恋愛なんて等分先の話だと思う。今はただ若さだけが先走ってしまうけれど、それでいい。変な我慢をしたって歪んだ感情を生むだけだと思うし、感情に素直に生きようって決めた。
 何度も何度も唇を重ねるうちに離れられなくなり、強く抱きしめあう。これ以上先に進めないもどかしさを力任せに表現するような、そんな感じで力いっぱい抱きしめてた。キスを始めるとお互いいろんなところを舐めあう。主に首から上だけど、最初はマリの味がするけど最後のほうは半分自分の味がする。お互いの身体にお互いが染み付くくらい、何度も、何度も。
 別れを惜しみながら、最後のキスをする。いつも最後のキスは長くて多い。何回も何回も「これで最後」って言いながらまたするからw。今日出た結論は「我慢はよくない」ってこと。明日からはまたいつもの二人に戻ります。したいときにしたいことをする二人。それで何も問題ないと思う。
 家に帰ってからシャワーを浴びる。マリの匂いが付いた自分の身体を、名残惜しんで洗い流す。マリも同じ気持ちだったらしい。二人でいる事が自然になって、マリがいない時間が凄くさみしいを感じる。
 蝉が鳴いてる…。学校行くか。学校辞めたいな…